こんなに苦労するとは・・・・・多胎児妊娠
双子だと分かり、母子手帳を受け取り、予定が決まっていた妊婦健診に行ったところ、
順調にそだっているとのこと。(このとき3ヶ月)
安心したのも束の間、多胎児妊婦はそのレディースクリニックでは
見切れないと言われてしまった。看護師さんもかわいそうにという雰囲気。
里帰り出産とはいえ、ハイリスクなため、
何かあった時のためにも、大きな病院で今後は健診した方がいいとのこと。
家から5分ほどで通っていたので、何とも残念だった。
仕方がないとはいえ、自分で病院を探して移ってくれと言われ、
とても孤独感があった。
田舎に住んでいるので、そうたくさん大きな病院があるわけではない。
ひとまず、一番近くの総合病院(息子の喘息発作の際入院していた病院)に電話をして、
健診を受けさせてほしいと頼んでみた…………………が、
NICU(新生児集中治療室のこと)が足りないため、
多胎児妊婦は健診も受けていないと言われ、断られてしまった。
もうひとつ候補であった総合病院も同じだと言われた。
なんとも悲しくなり、涙が出てきた。
田舎には多胎児妊婦の健診もさせてもらえないのか…………..
ここでは責任を取れないから、別を当たってくれと
救急車で回されている患者のようだった。
遠い総合病院、いつから通う?!
結局、田舎から出て、車で30分以上(車が多くとても混んでいる)の総合病院に
電話をしたところ、受け入れ許可が出た。
多胎児の出産もできるところだった。
しかし、会社の有給休暇の日数も息子の発熱でもうほとんど残っていないため、
会社を休んで、遠い場所の病院へ健診で何度も通うことができない。
受け入れてくれる総合病院が決まったことを、
レディースクリニックの先生に伝えた。紹介状も書いてもらわないといけない。
次回から総合病院で……と言われたところで、交渉開始。
どうか5ヶ月になるまでは、ここで健診を受けさせてほしい!!!
思いが通じたのか、総合病院のOKが出れば、いいですよ、と言われた。
そして、紹介状を書いてもらい、ひとまず総合病院で健診を受けた。
その時に、5ヶ月になるまでは、近くのレディースクリニックに
引き続き妊婦健診をさせてもらい、それ以降の妊婦健診をしてもらうことへの
許可をもらった。非常に助かった。
ここで驚いたのが、病院間ではそういう情報のやりとりは全くなく、
全て妊婦自身がするということだった。
相手の病院の先生がいいと言うのであれば、こちらは問題ないと
どっちの病院の先生からも言われた。
そして、5ヶ月になるまでは、家からすぐ近くのクリニックで健診を受けられた。
一日休まなくても、仕事終わりに行くことができ、とても助かった。
経過も順調だった。
5ヶ月以降は、大きなお腹で車を30分運転し、待ち時間も長い総合病院での
妊婦健診を受けた。仕事も一日休みをとらないといけなかったので、
平日の休憩だと自分に言い聞かせて、二週間に一度通った。
先生との相性。冷たい態度に不安。
ただ、問題があった。
担当の先生が、若い女性の先生だったのだが、
口調はきついし、ほとんどパソコンの画面を見ているし、
内診や超音波エコーの時も、淡々と行う人だった。
赤ちゃんの様子をもっと見せてほしいし、
エコー写真ももっと人らしいものをもらいたかったが、
こちらから話すタイミングも取られず、
超音波エコーが終われば、次回はいつにしましょうか?
と聞かれて、終わり。
え??不安なこととか、何も聞いてもらえないの???
といつも、不信感でいっぱいだった。
里帰りの日程も、産休に入ってもない時期を勧められ、
いやいや、まだ産休にも入っていませんので、無理です。と
答えるしかなかった。
しかも、5歳の息子もいるから、そんなに早く里帰りはできないと
こちらも強く粘った。
多胎児妊婦は26週(7ヶ月)ぐらいには、里帰りするべきだという
先生の反論もあったが、また里帰りする病院に聞いてみてOKだったらいいと
言われた。またか………。
里帰り出産の病院探し…いつから里帰り?
そして、多胎児妊婦を受け入れてくれる地元の総合病院探しが始まった。
ありがたいことに、地元は医療が発達しており、選び放題だったが、
その中でも多胎児科がある病院があり、双子を出産した友達も
その病院を選んでいたので、どんなところか詳しく聞くことができた。
地元でもトップレベルな病院のため、何より安心できると言われ、
早速、仕事の休み時間に電話をかけた。
電話での出産予約はできないとのことで、紹介状を持って健診に
来てくれたら、受け入れますよ、との心の広い回答だった。
里帰り時期も28週あたりが望ましいが、現在の病院の先生が
大丈夫というのであれば、遅くても30週からでもいいよ。と許可が出た。
さすが、多胎児科。慣れていて余裕がある。
そのことを通っていた総合病院の先生に伝えたところ、
根負けしたのか、25週の健診まで里帰りせず、受診してもらえることになった。
結局里帰りして、地元の病院に妊婦健診を受けたのは27週だった。
そのころには、お腹も大きくなり、26週から会社も産休に入って、
いよいよ里帰りしないといけない状態になっていた。
先生を思い切って替えてみた、結果は?
態度が冷たい上に、育児したことない人の発言をする先生がかなりストレスだったので、
妊婦健診の曜日を替えて、違う先生に診てもらうことにした。
少しでもストレスを溜めたくなかった。
が、しかし、別の女性の先生になっても、まったく同じだった。
あ…..ここはこういう病院なのか……と、そっと理解した。
病院到着後30分以上待たされてからの診察になる。
固い椅子で長く待っているのはしんどい。
そして、いざ診察してもらったと思ったら、5分で終わる。
「体調はどうですか?」と目を見て、聞いてもらったことすらない。
私の前に入った妊婦さんとは笑い声が診察室から聞こえてくる。
きっと被害妄想なのだけれど、ホルモンバランスの崩れた妊婦にはきつい。
夫に相談してみたら、
こちらから何かお願いしたり、聞いたことには答えてくれるんじゃない?
と言われた。まっとうな答え。言わないと分からないということか。
質問を多くしている妊婦さんには、よく話しているということか。….納得。
早速、次の健診時、勇気を振り絞り、超音波エコーをして大きさなどを
測ってもらっている際、
「最後にそれぞれの顔を見せてください。」とお願いしてみた。
ああ、そうですね!と初めて言われたかのような反応で、
顔を探して見せてくれるようになった。エコー写真もよくわからない部分だけでなく
なんとなく人間らしい部分を撮ってくれるようになった。
こちらから言わないと分からない気づかない医者がいることを学んだ。(笑)
里帰り先の病院の対応は………
地元の総合病院では先生の対応が正反対だった。
顔を見て、長く時間を取って、「お母さん、調子はどう?心配なことはない?」
と熱心に語りかけてくれる。
お腹を出してエコーを取る時も「ごめんよう、ゆっくりでいいからね。」
内診をするときも、顔が見えないような仕切りがあって、
「ちょっと今から触るね。」と声を細かくかけてくれる。
助産師さんも担当がつき、今後のことを詳しく説明してくれて
寄り添ってくれる。全く違う対応に涙が出そうになるくらい、うれしかった。
あとから知った話だが、里帰りする妊婦にはそっけない態度の病院が多いらしい。
どうせ親身になって寄り添っても、自分の病院では産まないからなのか。
きっとあの総合病院もそういう方針なのかもしれない。
多胎児妊婦の病院探しのまとめ
というわけで、田舎に住む多胎児妊婦にとって
受け入れてくれる病院は少なく、断られることがあり、メンタルにくることを
覚悟してもらいたい。身体もしんどいなか、病院に自分で電話をかけ、
探さなければならない。そして、病院によって、健診の仕方が
それぞれ違い、考えも様々。多胎児出産に慣れない医者は心配症だし、
慣れている医者は、え?それでもいいの?とこちらがびっくりするくらい緩い。
多胎児はそれだけ珍しい。
頑張ろう。多胎児妊婦。
多胎児妊婦の受け入れをしてくれる病院が一つでも増えますように。
厄介者扱いではなく、歓迎してくれる病院が増えますように。
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